全国エリアマネジメントネットワーク初代会長を務められた小林重敬先生が、2026年8月24日にご逝去されました。
なお、葬儀はご遺族のご意向により、8月30日に家族葬にて執り行われたとのことです。
小林先生は、日本における「エリアマネジメント」の提唱者であり、全国エリアマネジメントネットワークの設立以前から、その発展に長きにわたり尽力され、2016年の本組織発足にあたっては、初代会長としてその先頭に立ち、私たちを導いていただきました。
本ネットワークの発足に際し、小林先生は、エリアマネジメントの基底にあるものは「絆」「ネットワーク」であると述べられています。
それぞれの地域で活動する組織が、その地域の中だけにとどまるのではなく、地域や組織の垣根を越えてつながり、互いに情報や経験を共有すること。そこから課題を解決する力を育て、国や自治体にも働きかけながら、日本にふさわしいエリアマネジメントのあり方を追求していくこと。
そうした考えのもとに、小林先生をはじめ多くの方々のご尽力によって、全国エリアマネジメントネットワークは誕生しました。
発足から10年。今では全国各地でさまざまなエリアマネジメント活動が展開され、地域や分野を越えた交流や連携も広がっています。その歩みを振り返ると、今日のエリアマネジメントの広がり、そして全国エリアマネジメントネットワークの活動の礎には、小林先生が長年にわたり築き、育ててこられたものがあることを改めて感じます。
先生は、いつも穏やかで温かく、私たちの話に耳を傾けてくださいました。一方で、エリアマネジメントやまちづくりの未来を考えるときには、時に厳しく、進むべき方向をしっかりと示してくださいました。
その優しいお人柄と、揺るぎない信念をもって多くの人を導いてこられたお姿を、私たちは忘れることはありません。
小林先生が築かれ、私たちに託してくださった「絆」と「ネットワーク」をこれからも大切にし、全国の仲間とともに、日本のエリアマネジメントをさらに前へと進めてまいります。
これまでの多大なるご尽力とご指導に、心より感謝申し上げます。
謹んで哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
全国エリアマネジメントネットワーク
小林重敬先生のご逝去を悼んで
全国エリアマネジメントネットワークの創設者であり、初代会長として本会を長年にわたり牽引された
小林重敬先生のご逝去の報に接し、深い悲しみとともに、謹んで哀悼の意を表します。
小林先生は、我が国の都市が「都市化社会から都市型社会へ」と移行する
構造的な転換を早くから捉え、都市計画のあり方そのものを問い直してこられました。
1990年代には、従来の事前確定的な計画・規制を中心とする都市計画に対して、
多様な主体の対話と調整を通じて都市空間の形成を図る「協議型まちづくり」を提唱されました。
さらに2000年代には、その議論を官民パートナーシップによる都市づくりと地域管理へと展開し、
都市を「つくる」だけでなく、地域の多様な主体が継続的に
その価値を維持・向上させていく「エリアマネジメント」という
新たな都市経営の概念と実践を切り拓かれました。
こうした先生の思想と実践は、都市計画を行政による計画・規制の体系としてのみ
捉えるのではなく、多様な主体の協働によって都市の価値を持続的に創出し、
管理し、更新していく営みへと拡張するものであったと考えます。
それは今日のエリアマネジメントの理論的・実践的基盤であるとともに、
本会の活動を支える根本的な理念でもあります。
いま私たちに求められているのは、この理念を単に継承することではなく、
人口減少、社会経済構造の変容、デジタル化、脱炭素化、
地域コミュニティの再編といった新たな都市課題に応答しながら、
その理論と実践をさらに更新していくことです。
小林先生が拓かれた知的遺産を礎として、全国各地の実践から新たな知を生み出し、
それを再び社会へと還元する循環を築きながら、
次代のエリアマネジメントを皆様とともに構想し、実践してまいりたいと存じます。
全国エリアマネジメントネットワーク会長 出口 敦










































